僕の小学校の頃はガリ版刷りというのがあって、学校からのお知らせとか、テストとか、みんなガリバン刷りだったね。
そのガリバン刷りって、サランラップみたいに薄くて、紺色で、方眼用紙みたいに細かい目盛りが打ってある用紙に、先生が、鉄筆という先が尖った太いボールペンみたいなので一文字一文字、カリカリと書いて、そのあと一枚一枚手作業でローラーを塗って印刷してたんだよね。
四年生だったか五年生だったかの僕も、何かのクラブか委員かの仕事で、何回も、そのガリバン用紙に鉄筆で文字を書いて、何か憶えてないけど、自分で印刷した憶えあるよ。
まだコピーなんてのがない頃だったからね。いや、青色印刷っていったっけかな、昔のつづらよりもまだ一回りも大きい機械が職員室にあって、一枚が刷られるときに、紫外線みたいな青い光が中を通るのが機械の横から透けて見えて、コピーの機械みたいに、端っこから青い文字で印刷されてる紙が出てきたのを憶えてる。
その青い光を見ると目がつぶれるんじゃないかと恐くて、光が通った瞬間に、すばやく目を反らしたのも憶えてるよ。
そうしてあの頃は、やっぱりガリバンの方がキレイに刷られてたし、どうしてかあのインクの匂いが、頭がいいような匂いに思えてたんだよさ、ハハ。
そういえばガリバンというのは、どうしてガリバンというのかな。
今チラシを作ってるところだから、ガリバンを思い出したんだ。
